私は任意整理をうけることで、多重債務から脱却することができました。
多重債務というのは、その借金からの生活苦もありますが、何よりも精神的な負担が非常に堪えます。
借金を抱えている間は何にたいしても希望というものが見出せず、ずっと地面を這いずりまわっているような惨めな気持ちでした。
借り入れ先が4社を超えたあたりから私の人生は軋みを上げて崩壊していきました。
私に大手の金融業者はまったく与信を与えなくなったのです。
しかし、それでも月末には支払日がやってくるので、どこかからお金を借り入れなければならないのです。
私は小規模の消費者金融からも借りるようになっていきました。
それから数ヶ月も経たないうちに、私の電話はフル回転で鳴り続けるようになりました。
履歴の全ては金融会社からです。
私は借金で身動きをとることが出来なくなり、涙ながらに法テラスに電話をしました。
他に助けを求める場所が思いつかなかったのです。
すると穏やかな声をした担当者が、債務整理の話をしてくれました。
仮に破産をすることになったとしても、大きなペナルティになることではない。
それよりも人生を早く立ち直らせましょうと勧めてくれたのです。
私はその言葉をうけ心丈夫となり、やっと弁護士へと相談に出向いたのでした。
債務整理の依頼をしてからは嘘のように私の電話は静かになりました。
任意整理は今までの返済方法をやめて、新たな返済方法を相談するという手続きだと説明を受けました。
破産のように借金をなくすのではなく、返済はしなければならないのです。
それから半年程で全ての借入れ先との話し合いを終えることができました。
今でも私は携帯電話が鳴るとビクっとしてしまいます。
あのとき債務整理を提示してもらえなかったら今私はどうなっていたのだろうか。
そう思うと肌寒いものを感じます。
しかし、返済を続けている毎日とはいえ、穏やかに暮らせる事に満足しています。